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み゛ゃあ!

この記事で、蓮葉さんのとこのキャラとうちのキャラをいちゃこらさせてしまったと焦ってましたが…。

あの後、結局蓮葉さんにお贈りしました。
そしたら、蓮葉さんのブログ私の公開処刑紹介していただけたので、私も晒します!


【注意事項】
・私が現在ピアプロにて連載しているシリーズ(Drop)を読んでいないとわかりにくいかもしれません。(リンクは私のユーザーページです)
・以前、私が蓮葉さんにいただいたこちらを読むとさらにわかりやすいかと思われます。。
・Drop7話の、蓮葉さんのとこの子視点です。
・うちの子とよその子のあいだに、カップリング臭がするかもしれません。


以上のことを踏まえてお読みくださいませ。。。




私は呆気にとられていた。
隣にちらりと目をやると、やはりぽかんとした表情の美憂先輩と目が合う。
その原因は、今まさに私たちの目の前でぶっ倒れている。
一見すると、彼は穏やかな寝息をたてているのだが、先ほどまでの光景は、決して穏やかとは言えなかった。


「悠サン…何かあったんでしょうか」

「珍しいよね。悠がこんな…」


私が挑発したせいでもあるのだが…彼が、潰れるまで飲むなんて。普段は、こんな風になる前に、自分で止めてるのに。
彼が潰れたのを見るのは初めてだ。以前飲み比べをした時でさえ、自分の限界を悟って飲むのをやめていた。
それくらい、今日の彼の様子はおかしかった。
普段なら彼が嫌がる呼び名を使う美憂先輩も、今回ばかりはそんな余裕はなさそうだ。
彼が外す暇のなかった眼鏡を手に取って、曲がっていないか注意深く見る美憂先輩は、もうすっかり酔いが冷めてしまったようだった。
…私もだが。


「とにかく、一回家の方に電話してくる。女2人で支えて帰るなんて…この雨じゃ大変だし、帯人を起こすのもかわいそうだし」

「そうですね…私、悠サンの事見てますよ」

「うん、お願いね」


うちのカイトとめーちゃんが起きてると言ってくれた、という彼の言葉を思い出しながらの私の申し出に、美憂先輩は心配そうな目を自分の従兄弟に向けて、いそいそと部屋を出ていった。
残された私は、彼の傍らに座り込んで、顔を覗き込む。夏の気温のせいか、少し汗ばんだ額に手をやると、いつもの彼の、低めの体温より、ずっと熱かった。
…あれ、どうして私は、この人の体温が低めだと思ったんだろう。

ふと疑問が浮かんで、すぐに出た結論、慌ててそれを頭から振り払う。
よりによってこの男の前で醜態を晒したなんて、思い出したくもない。なのに、何故私はこうも鮮明に覚えているのだろう。
この人に心を許すつもりなんてさらさらないのに、たとえ一時でも、あの少しぬくもりを持った手に安堵した。身を委ねかけた。
あの時は酔っていたのだと自分に言い聞かせても、正体がはっきりしない感覚が残る。


「…気持ち悪い」


自分が自分じゃないようで。
呟いた言葉も空中に霧散して、余計その感覚を強めただけだった。


「…ぅ…」


微かな呻き声に、私ははっとして彼の額から手を離す。起こしてしまったようだ。
薄く開かれた目が、私を捉える。


「みゆう…?」


心なしか舌足らずな言葉に、違うと否定しようとして…できなかった。
アルコールのせいだろうか、彼の眼は不自然に濁っている。まだ頭が覚醒しきっていない…恐らく今の彼には、私なんか見えていない。
彼が見ているのはきっと、彼の夢か、もしかすると記憶の中の、美憂先輩。そんな前後不覚な状態で否定してやっても、何にもならない。
だから私は、黙って彼の髪に手を触れた。


「おれ…バカだよな…」


掠れた声は、聞いた事がないほど弱々しくて、内心驚く。私の前では年上ぶろうとする、いつもの『白瀬悠』の面影は、どこにもなかった。


「勝手に自分だけで突っ走って…ダメだとわかったら勝手にうちのめされて…なにも考えてないことにも、気付いてなかった」


何も言わない私にも構わずに、ぽつりぽつりと言葉が紡がれていく。
を…美憂先輩は、こんな彼も知っていたのだろうか。それを思うと、少し悔しかった。
…ああ、ダメだ。
男なんて面倒な生き物、知ろうとするほどむなしさだけが重なっていくのに。
なんで私は、こうもこの人に近付こうとしているんだ。どうかしてる。
そう思った矢先、彼の言葉に凍り付いた。


「女って、なんであんなに考えてるんだよ…余計な事まで…」


おとこのひとって、ムセキニンですよね。
あの時に私が言ってしまった言葉が、脳裏をよぎったが、今度は、振り払う事ができなかった。


「いつもなにか疑ってて…本当のコトを言っても、どうせ嘘だろうって」


普段は大きく感じる背中が、やけに小さく見える。
彼の目が伏せられて、少しだけ、泣きそうに顔が歪んだ。それでも、涙の気配なんて微塵も見られなくて、それがなんだか腹立たしかった。


「もう、おれ、どうすればいいか、わかんねえよ…!」

「…解らないから、そこで終わらせる気ですか?」


気が付けば投げかけていた言葉に、彼がぴくりと反応する。
見上げてくる瞳が、やけに幼かった。彼は私より、長く生きているはずなのに…。
彼が何の事を言っているのか、断定はできないのに…そう、恋の事だなんて必ずしも言えないのに、私は、なおも彼へと言葉を叩き付けた。
否、正確には…止められなかった。


「嘘だと思われたまま、過ごしていくって言うんですか?それが嘘だって、自分で認めてしまうんですか?」


おとこのひとは平然と嘘をつく。その気もないのに好きだとかいう言葉を吐いて、そのうちあっさり手を離す。
だからといって、嘘をつかなきゃいけない生き物でもないんだろうって、私だってそれくらいは思ってる。
嘘をつきたくないと思ってるなら、その時くらいは本当の事を言うべきじゃないのか。
嘘だと思われるのを恐れて、本当の事も嘘にしてしまうつもりなのか、この人は。
そんなのは許さない。許せない。


「…信じてもらえもしないのに、言って何になる」


なのに返された声は、今までの弱々しさはどこへやら、妙な冷たさを纏っていた。


「嘘は嫌いだ。嘘をつくって事は、その瞬間の自分を殺すのと同じだ」


どこかぼんやりしていた眼も、いつしか鋭く私を睨め付けてきている。でもやはりその様子は、必死で自分を保とうとする子供のよう。
…決して、怖じ気付いたわけではない。だけど、見たことのない彼の表情に、私は何も言えずに、次の言葉を待っていた。


「女なんて、相手をしたって疲れるだけ…どれだけ本気でぶつかったところで、簡単に否定されて、決めつけられて、無駄死にする羽目になる」


本当に酔ってるのかと考えてしまうほど、この時の彼は饒舌だった。いや…酔っているからこそ、だろうか。
どちらにしても、彼の目が、私を通して、私でない誰かを見ていなければ、素面だと思っただろう。
…でも、本当にそうなのか?彼は一体、誰を見ている?


「なぁ…どうすれば、お前にちゃんと伝えられる?お前は何回俺を否定すれば、気が済むんだ?」


自分に向けられた言葉ではないと思いつつも、すがるように伸ばされた腕を、私は拒む事ができなかった。
こういう触れ方をするのは少し抵抗があったけど…恐る恐る、彼の肩と頭をそうっと抱き込む。
大丈夫、今回だけだ。
今の彼はお酒が入ってるから。自分を偽る余裕なんてないから。それは私自身がよく知ってる。
だから、彼の言葉に、気持ちが揺らいでなんか、いない。


「…少し、眠った方がいいですよ」


あの時、この人がしてくれた事を思い出しながら、少しばかり不本意ではあるが髪を撫でてやる。
先ほど彼を非難した手前、こんな事を言うのはおかしいかもしれないけど。


「今は、そんなに考えても辛いだけでしょう。頭、痛くないですか?」

「頭…?」


意表を突かれたように訊き返して、彼は何度か瞬きを繰り返した。
数秒間、辛抱強く彼の目を見続けていると、やがて、相手が気だるげにふうっと息を吐き出す。


「ん…少し、痛い、かもしれない」

「だったら…今は、考えるのをやめて、眠って下さい。そうしたら治りますから。…水、いりますか?」


そう問うて、立ち上がろうとしたが、服の裾を握られてしまった。
腕の方が掴みやすかっただろうに、わざわざ服だけを。まるで、間違って触れてしまわないように、わざと避けたような風だった。


「いらない。だから、ここにいてくれ…」


私と目を合わせずにそう言う彼には、再びあの幼さが戻っていた。
そこで素直に彼の言葉に応える自分に呆れるのと同時に、少しだけ、自然と笑みが漏れるのが解った。


「大丈夫、ここにいます」


だから、今は眠って。私の言葉につられるように、彼の瞼が落ちる。
その呼吸が、元通り寝息に戻る直前に、彼の唇が声にならない何かの言葉を紡いだが、それが何かまでは解らなかった。


…この人が、私の前でここまで自分を晒け出してくれたのは、初めてだ。
いつも能天気で、変なところで優しくて、そのくせ鈍感でデリカシーがなくて。彼が他人にすがりつくところなど、想像もできなかった。
だから、彼が見ているのが私でなくても、今まで見た事のないこの人の一面を見れた事は、少しだけ嬉しくて、新鮮だった。
けれどその一方で、彼の主張に苛立ちを感じたのも確かだ。
本気でぶつかったところで否定される?本気でぶつかりもしないのに、何を言っているんだ。


「そんなだから、嘘だと思われるんですよ」


常に逃げてばかりでは、たまに立ち向かってきても、裏があるようにしか見えない。私なら、そう思う。何かを必死で隠そうとする、あの無機質な笑顔を見た後だから、なおさらだ。
なのに、何故私は…今の彼の言葉を疑う事ができないのだろう。酔っている事そのものが、演技である可能性だってあるじゃないか。
それにも関わらず、この人はそんな事をする人じゃないと思っているのは、何故だ。


「男なんて…自分勝手で、ムセキニンなだけなのに」


呟いたのは、自分に言い聞かせて再確認したかったから。
そうだ、この人だって男なんだから、結局はそのはずなんだ。
私を落ち着かせてくれたあの時の優しい手にも…私にしがみついてくる今の弱々しい手にも…惑わされてなんかいない。
ただ、いつもより酷く酔ってるようだったから、仕方なく構ってやった。それだけだ。
年上の人間を馬鹿にするな、という、彼の不満そうな声が聞こえる気がする。
普段なら軽くかわすような声なのに、さっきまでの弱った声を思うと、懐かしく感じる。
なんだかとても、その声を聞きたいと…聞いて、いつもの彼を確認して、安心したいと思ってしまった。


「…あの時の私も、こんな感じ、だったのかな」


そう口にして、ふと、疑問にぶち当たる。

『女なんて、相手をしたって疲れるだけ』…。


「だったらどうして」


どうしてこの人は、モテないだなんて言って、気にするのだろう。
女と関わるのが辛いのに、どうしてまだ求めているのだろう。
眠りに落ちて、それでも私を解放しようとしない手と、懇願するようなあの声が、その答えを知っている気がした。


「…アキラちゃーん、悠の様子、どう?」


ドアの向こうから、美憂先輩が叫ぶ。まだ電話中なのだろうか、こちらに来る気配はない。
それに少し安堵して、私は声を返した。


「相変わらずですよー。ずっと寝てます」

「ふーん…おっけー、わかった。あのね、メイコちゃんとカイト君が来てくれるって」


疑いもせずにそう言ってくれる先輩に、私は心の内で感謝した。
それにしても、あの2人…本当にこんな時間まで起きてたのか。大した忠誠心だ。よほど信頼されているんだな、この人は。
解りました、という私の返事には、応えがない。また電話に戻ってしまったのだろう。
しかし…困った事になった。離してくれそうにないこの手を、どうしたものだろうか。
…まぁ、滅多にない事なんだし…無理に引き剥がす事もないか。


「仕方ないな…」


またこういう事があるのか、それは解らないが…酔ってる時くらいは、傍にいてあげようか。
何が彼をこんなにしたのか、突き止める気はないけれど、私が今まで知らなかった『白瀬悠』を、もう少し見てみたかった。泣き顔を見られた、その代わり、かもしれない。
ああ、でも。


「悠サン…酔ってても、1人きりにならないと、泣いてはくれないんですね」


どんな夢を見ているのか、閉じられた彼の眼から、涙が一筋、流れていた。起きている間は、その気配の欠片もなかったというのに。
その事を悔しいと思ってしまう自分が、不思議に思えた。
そのもやもやをごまかしたくて、また溢れてきた涙を、指先で拭ってあげた。



この日の私の嘘の混じった返事が、あの時彼が先輩に言った言葉と同じだったなんて…私には想像もできなかった。







「…いいんですか?放っておいて」

「何が?」

「先輩たちが来るまであのままでいるより、僕が連れて行った方が良いのでは?それに貴女なら、悠さんの事もよく知っているでしょう」

「…そうね、確かにそう。でも、悠にもそろそろ…従姉妹離れっていうの?とにかく、私から離れてほしかったから」

「?」

「私だけが悠の事を解ってあげられるなんて…そんな状況、もう飽き飽きしてたの」

「…それは、どういう事ですか?」

「そのうち解るよ。…さ、もう部屋に戻って?起こしちゃってごめんね」

「いえ…本当に、手伝わなくていいんですか?」

「うん、ありがと。…おやすみ」

「おやすみなさい、美憂さん」


足音が遠くへと消え、静寂が戻った。



~~~~

蓮葉さん、本当に血迷ってすみません&受け取ってくださってありがとうございました!
アキラさん大好きです!

…さて、これからどうしようか…←
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コメント

No title

キ タ !
蓮葉さん宅でコメントしなくてよかった!待ってた!
ゆっくり二人が仲良くなっていけばいいですね!すごいによによした。
もう本当にうちの子弟子に出したいです。
優しくしてもらえそうだし(笑
蓮葉さん宅のアキラ嬢がムチなら桜宮さん宅の二人はアメだと思うんだ。

No title

「Drop」 ピア何とかのサイトのよませてもらった暇人ワニです。

さっと読んだのでよくわかってませんが
過去の別の作品で書いたものとつながってるんですかね?
それとも作品一つ一つは別世界ですか?

この文章は、7話を視点を変えて書いてるとのことですが
内容を詳しくつかめてないのでよくわかってません←ただのアホw

ところどころ文章が変わってるなぁって理解してるだけw←ただのアホ(重要なn(ry )

また暇なときに過去の作品も読ませていただきますv

アホでも内容よくつかめてなくてもわかること、
なんとなく「引き込まれる感じの世界観」です^^

続き楽しみにしてますねv

れす。

たすけさん>
お待たせしてしまったようで、すみません…!
によによしていただけたようで良かったです、大半はアキラさんがいたからだと思います(汗
本当に、彼らにはゆっくりでいいので、仲良くなっていってほしいです…!
弟子…うちの人たちは、そんなにいい師匠になれるかわかりませんよ?←
確かに優しくしてくれるでしょうけど…アメに吹きましたw確かにそんな感じがしますねw


ワニさん>
読まれてしまいましたか…(言い方悪い
うーん、わかりにくい文章をかいてしまっている気もするので、反省です…。

オリジナル設定のシリーズは、全て同じ世界で話が進んでいますね。
イメージとしては、ボカロさんが実体化してる近未来、とでも言いましょうか…でも大体今の日本を想像していただければ。ちなみに投稿順(Error→Accident→Bittersweet→Crush→Drop)=時系列順です。
ほとんど独立した話にしてるつもりではありましたが、確かに前の話を読んでいた方が、わかりやすいかもしれません。

感想ありがとうございました!

ムチの子の親です

アメじゃない子の親です。たしかにうちの子はムチ以外のなにものでもない!

本文いただきました、かさねがさねありがとうございますー!
いや、自分ちの子がこんなに愛されるようになるとは露ほども思わずいたので
(なにせ書いてる本人が「ヤなやつだな」って思って書いてたくらいですから)、
いまだにぷるぷるしてます……!

本当にありがとうございますー! アキラともどもこれからもよろしくです!

わあ…っ

二人の関係が素敵だなあと感嘆した夜風翼です。
…思わず「結婚します」の記事がその二人の報告かと思った私は自重するべきだと思う。
スミマセンほんとスミマセンっ。…後で蓮葉さんにも謝りに行かないといけない気が…。

二人とも大好きなので、少しずつでも前へ進めるようになると良いですよね。
辛い思いを知っている分だけ、二人にしあわせが訪れますように…。
ささやかにこっそり祈りつつ、お邪魔致しました。

れす。

蓮葉さん>
ムチ…でも叱るべきところで叱れるのはいいことだと思います。
いえいえそんな、気が付いたら書いてて押し付けてしまったようなものですから!
喜んでいただけてよかったです!
ヤなやつかもしれませんけど、それもアキラさんの魅力だと思ってますよ。
こちらこそ、悠ともどもこれからもよろしくお願いします!

夜風さん>
結婚します…ねぇ(笑
本当にそういう事があったら、喧嘩ばかりしてればいいと思います!
そしてはたから見たらただの痴話喧嘩ならなおいいと思います!(黙れ
そんなに自重しなくても大丈夫ですよ~、少なくとも私の中ではによによの原因になるだけですから←
そうですね…結構辛い思いをしてきているようなので、2人には幸せになってほしいです。

感想ありがとうございました!

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