スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Survival Colors 第15話

15話目です~。寮に入ったはいいけどうっかり資料代わりの攻略本実家に忘れましたぴゃあ!

戦闘は次回から……になるかな? 退屈かもですがすみません。いろいろ考えてることがありまして。
あと、今回は私にしては長いです。普段の文章よりもかなり長くなりました。さーせん。


!注意書き!

この文の内容は、『VOCALOID』と『バイオハザード4』の2つのジャンルを混ぜてみたものになってます。
ジャンルの混合が許せない方、イメージを崩したくない方は、バック推奨です。
また、『バイオハザード4』は17歳以上推奨のゲームです。控えるようにはしてありますが、たまに残酷な描写が含まれる可能性があります。
17歳以上"推奨"なので、17歳未満の方が読もうと思っても止めはしませんが、自己責任でお願いします。



おk、読んでやるよ! って方は追記からどうぞ~。








*****


あれは、どれくらい前の事だっただろうか。
俺とリンが、マスターのもとへ来たばかりの頃、マスターがパソコンを使って、借りてきたDVDを観ていた事が一度あった。かなり有名なアニメ作品だったそうで、こっそりフォルダの陰から盗み観ては、いつも同じことを思ってわくわくどきどきてかてかしたものだ。だが今は、そのことを心の底から後悔したくなってくる。

――巨大ロボはロマンだなんて考えるんじゃなかった!


[Survival Colors]
第15話


時は十数分ほどさかのぼる。
レオンとかいう男の処置が良かったのか、それとも火傷が軽かったのか、メイ姉の腕の痛みもすぐに引いたようで、結局はそれほど長い時間は洞窟内に留まらなかった。薄暗く、足場も狭く、ぐにゃぐにゃと曲がった道を迷わずに進むのは難しかったが。
それでも思っていたより早く出口に辿り着いて地上に出ると、満月の光に思わず目を細める。確かに先ほどまでいた洞窟は暗かったが……月って、こんなに明るいものだっただろうか。

「……何も、いないようだな」

油断なく辺りに目を走らせていたレオンが、少しだけ肩から力を抜く。とは言っても、視界が狭い場所だから、実際は目より耳を頼っていたのだろう。確かに、先ほどの洞窟と同じくらい静かだ。強いて言えば、風の音がする分こちらの方が若干騒がしいが、生き物がたてる音は聞こえてこない。

「それにしても、どうなってるのかしらね、ここは。あのサラザールとかいう奴の城じゃなかったの?」

半ば独り言のように呟いて、メイ姉が崩れかけた柱をこんこんと叩く。柱しかないので、元は何があったのかわからないが……何かの遺跡、と思っておけばいいだろうか。

「……メイコ、レン、ちょっと来てくれ」

ぼんやりと考えていたところに、レオンに声をかけられ、思考を一旦止める。声の調子からして緊急性は低そうだが、何があったと言うのだろう。

「どうかしたの」

洞窟の出口のすぐ側、少し道をはずれたところに建っていた小屋の中に、レオンはいた。
何事かと問うたメイ姉に、レオンは黙って手に持っていた紙片を手渡す。
メイ姉が見ている面の裏側には、何やら英語で書かれた文章がある(どうやら書いたのは女性らしい。ご丁寧にキスマーク付きだ)。その裏に何が書かれているというのだろうか。
何やら呆然と紙を眺めているメイ姉の後ろから、こっそり覗き込んで、ぽかんとした。「俺には読めなかったが……お前ら宛てのものだと思ってな」

その言葉に、レオンは英語を喋っていたのかだとか、ならばなんで会話に支障がないのだろうとか、そんな疑問が浮かんでは消えていくが、意識はメイ姉の手元に釘付けられていた。

『私は無事です、生きてます。大きな怪我もないです。メイコ姉さんたちには心配をかけちゃって、ごめんなさい。  ミク』
『あまり長居はできないのですが、私も一言残していきます。どうか皆様ご無事で。  ルカ
追伸:道中で青いのを見かけました。今も無事かはわかりかねますけれど。』

「……レオン」
「何だ?」

レオンの返事を聞いてから、メイ姉はひとつ深呼吸して、紙から目を上げた。

「ミクと、もう1人の妹からよ……2人とも無事みたい」
「ミクから? ……だから言っただろう、彼女はそう簡単にやられたりしないさ」
「それはレオンのカンじゃないの」

ちょっとだけ笑って、もう一度ミク姉とルカ姉からのメッセージを読み直す。

「ミクとルカと……カイトは書いてないみたいだけど……とりあえず生きていたみたいで良かったわ。あいつが戦えるか不安だったから……」
「カイト?」
「私の弟で、レンのお兄さん。あいつ、緊張感がない奴だから心配だったけど、そこは大丈夫そうね」

実際には、兄弟姉妹なんて設定でしかなく、家族ではあっても血縁ではないのだけど。
いやそんな事より……。

「……リンは、来てないのか」

思いのほか沈んだ声が出て、メイ姉の視線がこちらに飛ぶ。
メッセージを残したミク姉とルカ姉。ルカ姉が見かけたタイミングによるが、少なくともカイ兄もこの近くにいたらしい。そして俺と一緒に行動しているメイ姉。……リンだけは、まったく足取りが掴めないままだ。

「きっと大丈夫よ、もし何かあっても、マスターが何とかしてくれるわ」
「わかんねーだろ、それにあいつ、やけにはしゃいでたし、何か妙な事になったりしたら……」

考えただけでぞっとする。他のVOCALOIDよりも近い存在の俺とリンなら、同じ場所に飛ばされるか、そうでなくともさほど離れはしないだろうと踏んでいたのだが、甘かったらしい。

「ここは広いもの、探していればどこかにはいるわ、きっと。リンだって私たちを探しているはず」

だから心配するな、とは言わない。その言葉だって気休めにしかならない。それはメイ姉もわかっている気がする。
それでもぐらついていた気持ちが少し落ち着くのだから、不思議だ。

「……レオン、何か書くもの持ってない?」
「俺は持っていないが、あんなものがあるぞ」

返事をしない俺にシビレを切らしたか、メイ姉はレオンに問いかけると、彼は部屋の隅を指差す。
見ると、傷みかけた小机の上に、真っ黒に焦げた小枝。そういえば、道の先にちらっと焚き火が見えた。そこから取ってきたものだろうか。ペンにしては粗末にもほどがあるが……文字を書けないこともないだろう。
メイ姉は小枝を手に取り、折らないように注意しながら、文字を書いていく。

『これを見るかはわからないけれど、私もなんとか無事です。レンも一緒です。みんなで、生きて帰りましょう。  メイコ』

署名で少し迷っていたようだが、結局カタカナでメイコと書いて、メイ姉は小枝を小机に戻す。

「ね、こうしておけば後から見て安心できるでしょう」

宥めるように俺の頭を撫でてから、メイ姉は紙片をレオンに返す。
それで察したのか、彼は小屋の外に向かうと、小屋の柱に紙片をピンで留めた。

「……どこにあったんだよ、そんなもん」
「さあな。最初からこの状態だったから、恐らくエイダが持っていたんだろうが……」

いきなり出た"エイダ"という名前に戸惑ったが、そういえば姉たちの書き置きばかり気にして表のメモをまともに読んでいなかった。なるほど、これを書いた人が"エイダ"なのか。

「……まあそれはどうでもいいことだ」

小屋を物色していたメイ姉が出てきたのを見計らって、レオンはそう口にすると遺跡の方へ歩き出した。

「しかし、メイコとレンが日本人だとはな」
「読めないんじゃなかったのかよ」
「読めないが、ひらがなが日本語だとは知っていた。英語が上手いんだな」

自分は、欧米の人間なのにやけに流暢な日本語だと思っていたのだが、そう言おうとして、やめた。話をややこしくする必要性も意味もない。
柱が両側に並ぶ道を抜け、ひらけた場所に出る。無人のその広場で、先ほどちらりと見えていた大きな篝火だけが燃え盛っている。

「まあ、一応、な。日本人ってことになってるな、うん」
「その辺りは話すと長いから、あまり気にしないで」

歯切れの悪い俺に、メイ姉が苦笑しながらフォローを入れる。レオンも何やら腑に落ちないようではあったが、そうかと言ったきり、黙り込んだ。

「さてと……この先でいいのかしら」

少し先にそびえる塔、その道を塞ぐように建っている建造物の入口で、一旦足を止める。

「扉がないな」
「元からなかったか……誰かに壊されたか、開けられたかでしょうね。もう何人もここを抜けているようだし」
「いや、罠かも……」
「それはないわよ。サラザールやサドラーがこんなあからさまなことをするかっていうと、正直微妙だわ」
「建物1つ巻き込んだ大掛かりな罠を、ガナードが仕掛けられるとは思えないしな」
知らない名前が出たが、話の流れからして、このゲームの悪の親玉とか、その辺だろう。どちらが親玉かは知らないが、さほど間違ってもいない自信があるのでスルーする。
まあ、2人が罠じゃないと確信しているなら、俺もそれを信じるしかないだろう。

「気を付けろよ。溶鉱炉からここまで静かすぎた。流石にここまで手薄な筈はないぞ」
「はっ、バカにすんなよ、まとめて吹っ飛ばす」
「レン、あんたは手持ちが少ないんだから、無駄使いしないようにね」
「わかってるよメイ姉」

一言二言、言葉を交わして、屋内へ足を踏み入れる。細い廊下の先に部屋があるのだろう、少し明かりが見えるが、なるべく足音を立てないように、息を殺して一歩一歩進んでいく。
あと十数メートル、というところで、鼻が異臭を嗅ぎ取って、思わず顔をしかめた。
鉄錆のような、生臭いような、そんな匂い。血の匂いだ、と気付いても、口に出すのはぐっとこらえた。
代わりに、ほんの少しだけ足を速めて、一気に廊下を抜ける。

「何だよこれ……」

最初に俺が声をあげたが、2人とも何も咎めなかった。
すぐ近くにそびえている巨大な大理石の石像が、女神像などであれば礼拝堂にも見える、大きな広間だ。石像と同じく大理石の柱が何本も規則正しく並んでいる。
だが、むっと濃い血の匂いが立ち込めていて気分が悪くなりそうだ。腐臭がしないのが救いだろうか。

「さっきから静かなわけだ」

苦々しげにレオンが呟く。視線の先には、綺麗に磨かれた床の上に、折り重なるように倒れているガナードの群れだった。
1人、また1人と塵になって消えていくのを見ると、やられたのはつい先ほどなのか、何者かが動けない程度までガナードを痛めつけた後でここを離れたのか……。

「これは酷いわね……生殺しなんて」
「せめてこうなった原因がわかればいいんだがな。やったのが向こうの連中か、メイコの弟妹の誰かか、それとも第三者か……それもわからないとなると……」

ガナードは死ぬと塵になるため、傷口を調べる事もかなわない。かといって迂闊に近付いて思わぬ反撃を食らっては間抜けにもほどがある。そのことに歯噛みしていたレオンを、ふとメイ姉が気分が悪そうにしながらも、手で遮る。

「どうした?」
「何か聞こえるわ」

彼女が短く呟いた直後、すぐ近くで轟音が響いた。
思わず怯んだ俺たちに、ぱらぱらと小石や砂が降りかかる。

「何、が……?!」

何が起きた、と言うまでもなかった。
俺たちの目の前、頭身の低い人間をかたどった石像が、ぎしぎしと軋んでいた。
何だか、壁を引き剥がそうとしているような……。

「え、何これ、え、」
「逃げろ!」

レオンが叫ぶと同時に、石像が壁の一部を引っ剥がして、ぎこちない動きで一歩踏み出した。
元の廊下に戻っている時間はない。互いに目配せする間もなく、俺たちは石像の先に伸びる通路を無我夢中で走り出した。

「何なんだよ、これ!」
「知らん! いいから走れ!」

怒鳴ると、怒鳴り声が返ってくる。
後ろを振り返る余裕もない。とにかく必死で脚を動かしながら、俺は心の底から叫んだのだ。

「ああもう……巨大ロボはロマンだなんて考えるんじゃなかった!!!」
「何言ってんの、追い付かれ……っ、レン!」

メイ姉の鋭い声に、頭上を見るより早く、俺の足下に大きな影が落ちてきていた。





*****


本当は後半部分をメインに持ってきたかったのですが、前半もどうしても入れておきたくて……。
で、書きたいとこまでかけなかったの図。てへ←

エイダさんのメモの裏を伝言板にする案は結構前からあったのですが、なるべく短い文、と考えると意外と難しかったです。え、長い? すみません(´・ω・`)
これで、ボカロさんたち本人もある程度互いの無事を確認できたわけですが……リンはこの地点より先にいるのか、手前にいるのか、それとも。

地下遺跡というか、トロッコはスルーさせていただきました^^;
どう表現したものか、というのもあるんですけど、今後の展開を考えて、スルーさせていただきました。レオンの通る道筋がゲームと異なることになってしまいますが、それはいいんですよ、これからずらしていくつもりなので。

さて、次は古城のラストステージまでいけ……たら、いいな……←
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。